企業情報
経営改善に向けた取組み
日頃より市バス・地下鉄をご利用くださいましてまことにありがとうございます。
交通局では、市バス・地下鉄を皆さまの身近な公共交通機関として将来に渡り安定的に維持できるよう経営改善に日々取り組んでいます。
安全運行を第一としつつ、一人でも多くのお客様に利用いただけるよう、快適なサービスの提供に力を入れるとともに、費用削減や増客・増収の取り組み、更なる資産の有効活用等を検討・実施していきますので、経営改善に向けた取組みについてご理解ご協力をお願いします。
以下に、現在の経営状況と経営改善に向けた取組みについてお知らせします。
市バスの現状
地下鉄の現状
経営改善に向けた取組み
経営計画の見直しについて(仙台市交通事業経営検討委員会)
市バス運賃改定及び今後の進め方について
交通局では、令和8年3月に予定している経営計画の見直しに向け、アンケートを実施します
(回答受付期間:令和7年2月2日~3月3日)
詳細は下記バナーからページをご覧ください。
市バスの現状
(1)事業規模の縮小 | (2)拡大する赤字 |
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自家用車の普及等により乗客数と乗車料収入が右肩下がりで減少する厳しい経営状況下においても、費用の削減だけでなく学都仙台フリーパス販売による利用者増等の増客・増収に向けた取り組みを実施することで、バスの便数をできるだけ減らさないようするとともに運賃を据え置く等利用者の負担が増加しないよう努めてきました。
【これまでの主な取組み】 | |
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●バス乗務員の給与引き下げ(平成10年度~) ●バス運転業務等の民間企業への委託(平成18年度~) ●ラッピング広告バス導入(平成11年度~) ●学都仙台フリーパスの販売(平成20年度~) |
●一部運賃の見直し(平成30年度) (学都仙台フリーパス、都心バス均一運賃) ●icsca基本ポイントの付与終了(令和5年度~) |
しかしながら、費用の削減も限界に近づいていることもあり、現在の事業構造のままではお客さまの少ない路線を維持することが困難となってきています。そのような中で、コロナ禍を契機とした生活様式の変化や物価上昇等による経費の高騰が影響し、令和5年度は44路線全線で赤字となりました。
地下鉄の現状
(1)各線開業による乗車人員の増加 | (2)巨額の累積赤字 |
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昭和62年の南北線開業、平成27年の東西線開業により乗客数と乗車料収入が順調に増加する経営状況下においても、費用の削減を図るとともに、学都仙台フリーパス販売による利用者増等の増客・増収に向けた取り組みを実施することで、累積赤字の解消に努めてきました。
【これまでの主な取組み】 | |
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●地下鉄乗務員の給与引き下げ(平成10年度~) ●駅業務等の民間企業への委託(平成27年度~) ●駅構内の広告のデジタル化(平成28年度~) | ●学都仙台フリーパスの販売(平成20年度~) ●売店等の公募(平成27年度~) ●icsca基本ポイントの付与終了(令和5年度~) |
今後、開業から30年以上を経過した南北線の車両や各種施設の更新時期が近づいていることや、東西線開業で借り入れた企業債の償還が本格化する等により支出が増加することが見込まれています。そのような中で、新型コロナウイルス感染症の影響が続き、令和5年度においても減収が続いていることから、より一層経営の引き締めに取り組んでいく必要があります。
経営改善に向けた取組み
今後も市バス・地下鉄が連携しながら継続して経営改善を進めていくため、令和3年3月に「仙台市交通事業経営計画」を策定し、「経営の基本方針」と「4つの戦略」を掲げ、各種取組みを推進していきます。
経営の基本方針
戦略1 安全・安心の推進
戦略2 快適なお客さまサービスの提供
戦略3 まちづくりへの貢献
戦略4 持続可能な経営の確保
経営の基本方針
生産年齢人口の減少や新型コロナウイルス感染症等により経営環境が厳しさを増す中にあっても、安全・安心を最優先に交通事業者としての役割を果たし、お客さまに継続して利用していただけるよう便利で快適なサービスを提供しながら、持続可能な公営企業を目指します。
市バスの基本方針 | 地下鉄の基本方針 |
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需要の少ないエリア等、運行効率が悪い路線について見直しを行うとともに、適正な運賃設定を行い、中長期的な安定経営を目指します。 | 大規模な資本的支出を見据え、投資の選択と集中を行うとともに、更なる増客・増収を図り、中長期的な安定経営を目指します。 |
戦略1 安全・安心の推進
取組1 安全運行の確保
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- 安全運行確保のための研修・訓練の実施
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安全運行に必要となる知識、技術の習得や、危険感受性を高めるための訓練や研修等を実施するとともに、災害等の異常時に備えた訓練を定期的に実施し、お客さまの安全の確保と職員の異常時対応能力向上に努めます。
市バスの取組み
地下鉄の取組み(令和3年度)
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- 運転技術の向上
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お客さまに安心で安全かつ快適な輸送を提供し、交通局への信頼を確保・向上するため、バス運転手及び地下鉄運転士の運転技術の向上を図ります。
市バスの取組み
スキルアップ研修
運転コンテスト
地下鉄の取組み(令和3年度)
運転技術向上への取組み
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- バス停留所の安全性確保
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バス停留所について、国土交通省東北運輸局、宮城県警察や道路管理者等の関係者で構成される「宮城県バス停留所安全性確保合同検討会」の場等で、全国的方針に基づき安全性の確保に努めていきます。
「バス停留所の安全性確保」の取り組み状況
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- マナー啓発や安全意識の醸成
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「エスカレータマナーキャンペーン」、「ベビーカーそのまま乗車キャンペーン」等各種マナー啓発活動を行い快適な空間を作るとともに、事故の未然防止を図ります。
市バスの取組み
街頭指導
地下鉄の取組み(令和3年度)
マナーアップ啓発活動
エスカレーターマナー啓発強化
みやぎ高校生マナーアップキャンペーン
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- 安全運行にかかる装置等の設置・更新
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市バスにおいては、歩行者や自転車等との接触を防止するため、「音声」と「チャイム」により車両の接近を周囲に知らせることができる安全確認放送装置を順次設置するなど、安全性向上を図ります。
地下鉄においては、南北線ホーム柵の更新やレール摩耗等に応じたレール交換等を行い、安全性を確保します。
市バスの取組み
安全確認装置の設置
ドライバー異常時対応システム(EDSS)
地下鉄の取組み
施設・整備の維持管理
取組2 危機・自然災害への対応
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- 危機・自然災害への対応訓練の実施
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地震や大雨等の大規模災害及びテロ対策(バスジャックや車内不審物)等を想定した対応訓練を実施し、お客さまの安全確保を最優先とする対応ができるよう、職員の意識と対応能力の向上を図ります。
市バスの取組み
地下鉄の取組み(令和3年度)
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- 計画運休
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自然災害の頻発化、激甚化により輸送の安全への脅威が増大しているため、お客さまや職員の安全を確保するとともに、バスや地下鉄の車両等への被害を最小限に抑え、早期の運転再開を行うために、タイムラインに基づく計画運休を導入し、実施します。
市バス・地下鉄の取組み
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- 適切な情報発信
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危機・自然災害時に、交通局ウェブサイト、Twitter(@sendaishi_kotu)、どこバス仙台など広報メディアを適切に活用し、市バス及び地下鉄の運行情報を適時にわかりやすいかたちで発信していきます。
地下鉄運行不能時のご利用案内
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- 非常時における電源、燃料の確保
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震災等による大規模停電に備えて、非常用の発電設備の維持・管理を行います。
また、市バスにおいては、車両に優先的に燃料供給できるよう宮城県石油商業協同組合と燃料供給協力に関する協定を継続することで、災害時であっても継続して運行できるようにします。
市バスの取組み
非常時における電源、燃料の確保
地下鉄の取組み
施設・設備の維持管理
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- 感染症対策
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お客さまに安全・安心に乗車いただけるよう、感染症対策を実施します。
特に、新型コロナウイルス感染症対策としては、市バス、地下鉄それぞれの事業ごとに定める感染症予防のためのガイドラインに基づき、感染拡大防止に向けた様々な取組みを実施します。
新型コロナウイルス感染症対策
取組3 施設設備の計画的な維持更新
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- IC乗車券システムの安定的な運用
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IC乗車券システムの機器等が耐用年数を迎えることから、安定的な稼働を維持することを目的とし、令和7年度を目標として計画的に更新します。
更新にあたっては、乗車券に対するお客さまのニーズや技術動向を踏まえて、必要な機器数や機能について見直し、コストダウンを図ります。
icscaシステムの概要と特徴
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- バス車載機の更新
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バス車載機の概要平成27年度に使用を開始したバス車載機が耐用年数を迎えることから、安定的な稼働を維持することを目的とし、令和6年度までに更新します。
更新にあたっては、必要な機器数や機能について見直し、コストダウンを検討します。
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- 市バス営業所建物の更新
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令和元年度に策定した「仙台市交通局自動車運送事業施設改修・更新計画」に基づき、営業所、出張所及び整備工場等の建築物・付帯設備の改修や更新を計画的に実施します。
施設の長寿命化を図るとともに、長期的視点で維持管理費の節減を目指します。
市バス営業所建物の更新状況
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- 地下鉄各種施設設備の更新
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南北線の設備は経年劣化により故障が増加していることと、東西線においても経年変化による信頼性低下により更新する必要がある設備やシステムがあることから、適切に維持管理するとともに計画的に更新を行い、機能向上やコストダウンを図ります。
施設・設備の維持管理
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- 構造物の長寿命化
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トンネルや駅舎等の維持管理に関する行動計画及び個別施設計画を策定し、計画に基づき、効率的・効果的な予防保全工事を行っていきます。
老朽化等が進行すると維持管理コストの増大が予想されるため、予防保全工事を適切に行うことで、施設の長寿命化及び維持管理コストの低減・平準化を図ります。
施設・設備の維持管理
戦略2 快適なお客さまサービスの提供
取組1 乗車サービスの向上
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- 接遇教育の充実による
接客サービスの向上 -
接客研修や職員モニター制度等を実施し、バス運転手や駅務員がお客さまの視点に立った接客応対、案内を行えるよう育成することで、接客サービスの向上を目指します。
研修内容については、接遇に対するお客さまの声等を元に、より効果的なものとなるよう見直していきます。
市バスの取組み
接客サービス向上研修
接客・接遇コンクール
市バス・モニター
地下鉄の取組み(令和3年度)
サービス向上研修
- 接遇教育の充実による
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- バスの運行管理者・駅係員の
サービス介助資格取得 -
バスの運行管理者及び駅係員が、高齢者や障害のある方等の配慮が必要なお客さまに対して適切な対応、ご案内のサービスを提供できるようサービス介助資格の取得を推進します。
市バスの取組み
サービス介助士の資格取得
地下鉄の取組み(令和3年度)
サービス介助士の資格取得
- バスの運行管理者・駅係員の
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- 利便性の高い乗車券制度の実施
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お客さまにとって利便性の高い運賃制度や乗車券の販売を実施していきます。また、MaaSの推進も念頭に置き、バス・地下鉄共通一日乗車券や、スマートフォンを用いた電子乗車券等、お客さまに魅力を感じていただける新たな運賃制度や乗車券を検討していきます。
お得な運賃制度・乗車券
学都仙台フリーパス
icscaポイント制度
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- 「知りたい」に答える情報提供の充実
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交通局ウェブサイトやTwitter等を活用し、市バス・地下鉄の運行情報を手軽にわかりやすく提供するほか、「せんだい市バス・地下鉄ナビ」「どこバス仙台」の検索機能の改善を検討します。また、オープンデータの推進により、民間の経路検索ウェブサービスやスマートフォンアプリにおける市バス・地下鉄情報の充実を促していきます。
交通局の各種情報発信
どこバス仙台の機能改善
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- お客さまの声を大切にした事業運営
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日々の運行においてバス運転手や駅務員に対してお客さまから頂戴する苦情や賞揚等、様々なご意見について、組織的に共有し、事業運営の改善に活用します。
また、お客さまが交通局への意見や質問等を気軽に問合せできるよう、交通局ウェブサイト内に問合せフォームを設置し、回答を希望されるお客さまには必ず回答を差し上げるとともに、ご意見等を今後の事業運営の参考とする等、お客さまの声に積極的に対応していきます。
お客様のご意見等からの改善事例
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- オープンデータの推進
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市バス・地下鉄に関するデータをオープンデータ化し、公共データの利活用を促進することで、MaaSの推進等を図っていきます。
市バスの系統・停留所等の情報のほか、バスロケーションシステムによるリアルタイムの運行情報についてもオープンデータ化を検討します。
市バスの取組み(令和3年度)
時刻表や運行経路等のオープンデータ公開
地下鉄の取組み
地下鉄乗車人員のオープンデータ公開
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- 定時性の向上等に向けたダイヤの編成
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毎年のダイヤ改正後に、運行区間ごとに利用状況や遅延状況を確認・分析し、道路渋滞等の走行環境も考慮した上で、より適切な経路や時刻設定によるダイヤ編成を実施することで、定時性や利便性、運行効率の向上を図ります。
ダイヤ改正のお知らせ(令和5年4月1日改正)
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- 子育て世代の利便性向上
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子育て世代が家族で利用しやすい市バス、地下鉄のあり方を検討するとともに、子どもたちに将来にわたって利用していただけるようなきっかけづくりを行います。
実施状況
取組2 利用しやすい環境整備
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- 分かりやすい
案内サイン -
案内サインの更新に合わせて、高齢者や障害のある方、仙台市を初めて訪れる旅行者等にも分かりやすく視認性に優れたものへ見直していきます。
地下鉄の取組み
誘導・案内サイン
- 分かりやすい
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- バスや地下鉄における
Wi-Fiサービスの提供 -
るーぷる仙台車内、地下鉄駅構内においては無料Wi-Fiを利用できる環境となっています。お客さまの利便性を維持すべく、Wi-Fiサービスの提供を継続します。
地下鉄の取組み
駅構内公衆無線LANサービス
- バスや地下鉄における
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- 人とまちに優しい
バス車両の導入 -
高齢者や障害のある方でも乗り降りの負担が少ない、かつ、排出ガスによる環境負荷の少ない国の最新の自動車排出ガス規制に適合したアイドリングストップ装置付きノンステップバス車両を計画的に導入し、人にもまちにも優しいバスサービスの提供を目指します。
導入状況
- 人とまちに優しい
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- バス待ち環境の向上
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バス停上屋、ベンチ、接近表示器等を整備し、お客さまに快適なバス待ち環境を提供していきます。
電照式標識・上屋・ベンチの設置実績
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- LED行先表示器の機能向上
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導入から15年以上経過し老朽化による故障も発生しているオレンジ色LED行先表示器について、白色LEDを使用し、より明るく遠くからでも見やすい機器に更新します。
白色LEDを使用した行先表示器への更新
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- 南北線車両更新に合わせた利便性向上
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南北線車両更新に合わせて、駅ホームと停止した車両の間の段差を縮小するとともに、南北線各駅のホーム乗降口に隙間調整材を設置することで、駅ホームと車両間の隙間を縮小し、車椅子使用者がお一人でも乗降できるようにします。
また、車内の防犯・テロ対策を目的とした監視カメラの設置等を検討していきます。
南北線ホームと車両の隙間縮小
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- 地下鉄駅朝ラッシュ時の混雑対策
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新社会人、新入学生が地下鉄を利用し始める年度初めの時期に合わせて、駅構内や車内での放送や職員による呼びかけによる分散乗車キャンペーンを実施し、車内混雑を平準化することで、お客さまが快適に地下鉄をご利用いただけることを目指します。
分散乗車キャンペーン
混雑状況の公表
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- 地下鉄券売機の機能向上の検討
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地下鉄券売機について、設備更新に合わせて、キャッシュレス決済の普及状況を踏まえたクレジットカード対応など券売機の機能向上を検討していきます。
戦略3 まちづくりへの貢献
取組1 公共交通を中心とした交通体系の充実
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- 公共交通の利用促進施策との連携
【せんだいスマートとの連携】 -
「せんだいスマート」は、公共交通利用促進に向けた施策で、公共交通を利用することで、健康面や生活そのものがスマートとなることを目指しています。
交通局においてもターゲットに合わせた情報発信に努める等により、車やバイク等の交通手段から公共交通への転換が進むよう取り組みます。
せんだいスマートとの連携
- 公共交通の利用促進施策との連携
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- 公共交通の利用促進施策との連携
【公共交通利用促進イベントとの連携】 -
「交通フェスタ」への参加や「バス・ちか祭り」等の開催を通じて、公共交通の利用促進PR等を行います。
バス・ちか探検ツアー
- 公共交通の利用促進施策との連携
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- 公共交通の利用促進施策との連携
【パークアンドライド等の実施】 -
地下鉄駅周辺の駐車場、バス営業所に自家用車を駐車(パーク)し、市バスまたは地下鉄に乗り換えて通勤先または通学先へ移動(ライド)するパークアンドライド、パークアンドバスライドを継続して実施します。
パークアンドライド等
パークアンドライド優待サービス
- 公共交通の利用促進施策との連携
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- 公共交通の利用促進施策との連携
【自転車施策との連携】 -
地下鉄駅への公共駐輪場の確保等の自転車施策と連携し、自転車と地下鉄を組み合わせた移動の利便性向上を図ります。
地下鉄駅周辺の駐輪場
- 公共交通の利用促進施策との連携
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- 都心の回遊促進施策との連携
【都心の回遊促進に係る事業との連携】 -
定禅寺通活性化推進事業を始めとする、都心の回遊促進に係る事業について、交通事業者として連携していきます。
- 都心の回遊促進施策との連携
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- 都心の回遊促進施策との連携
【都心部における均一運賃制度の実施】 -
都心バス均一運賃(120円)や市中心部地下鉄均一運賃(210円)を関係者と連携しながら継続して実施します。
市バス120円パッ区
地下鉄210円均一運賃
- 都心の回遊促進施策との連携
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- フィーダーバスの
利便性向上 -
鉄道にバスが結節する交通体系の構築に向けて、東西線結節駅周辺バス均一運賃(100円)を継続し、東西線の主要駅(八木山動物公園駅、薬師堂駅、荒井駅)に接続する路線バス(フィーダーバス)の利便性向上を図ります。
東西線結節駅周辺バス100円均一運賃
- フィーダーバスの
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- 地域の移動手段の確保
に向けた取組みとの連携 -
仙台市では、公共交通の利便性が低い地域において地域のニーズや移動の実態、交通需要の動向など、地域の実情に応じた地域主体の移動手段である乗合タクシー等の地域交通の導入を進めています。市バス・地下鉄が乗継ぎ等において連携を図ることにより、地域の移動手段の確保に向けた取組みを推進します。
地域の移動手段確保に向けた取組みと連携
- 地域の移動手段の確保
取組2 まちづくりとの連携・社会への貢献
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- バリアフリーの
推進 -
仙台市交通局バリアフリー特定事業計画に基づき、誰もが利用しやすい、安全で安心なバリアフリー空間の整備に向けて、高齢者団体、障害者団体との意見交換を継続的に行いながら、市バス及び地下鉄の施設・設備、車両設備等のハード面及びバリアフリーに関する職員教育、啓発活動等のソフト面の両面についてバリアフリー化を推進していきます。
交通バリアフリーへの取組み
- バリアフリーの
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- 福祉施策への貢献
【福祉割引】 -
障害者手帳をお持ちの方等が、係員に手帳を提示することなく、自動的に福祉割引が適用された運賃をお支払いいただける福祉割引用icscaを引き続き発行します。
また、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方に対して割引の拡充を図っていきます。
小児運賃・福祉割引等
- 福祉施策への貢献
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- 福祉施策への貢献
【敬老乗車証・ふれあい乗車証】 -
敬老乗車証、ふれあい乗車証を引き続き市バス・地下鉄でご利用いただけるようにします。
- 福祉施策への貢献
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- 観光施策への貢献
【来訪者向けの公共交通施策の実施】 -
多様な外国人のお客さまに必要な情報を伝えられるよう、多言語表記の充実等の検討や音声翻訳機による案内サービスを提供します。
また、利便性の高い乗車券制度に引き続き参加することで、旅行者が公共交通を利用する際の利便性向上を図ります。
外国人のお客様向け案内サービスの取組み
仙台まるごとパス/SENDAI AREA PASS
- 観光施策への貢献
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- 観光施策への貢献
【大規模イベント対応】 -
仙台七夕まつり期間における地下鉄臨時ダイヤの設定や、SENDAI光のページェント開催時等における観光シティループバス「るーぷる仙台」の夜間特別運行等、イベント時の需要に応じた運行を継続し、利用を呼び掛けていきます。
- 観光施策への貢献
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- MaaS
の推進 -
モビリティ全体をサービスとして捉え、目的地までのルートや移動手段、さらには街なかの飲食・物販店、イベント等の検索・予約・決済等を、スマートフォンのアプリ等で一括して提供する仕組みであるMaaSについて、関係機関とともに推進していきます。
仙台MaaSへの参加
- MaaS
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- ICTや新技術の活用の検討
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公共交通分野におけるICTや新技術を活用した機器やシステムについて、情報収集や実証実験への協力等を検討していきます。
仙台MaaSへの参加
定期券販売窓口混雑緩和策としての「matoca」導入
ICT技術を活用したレール温度計の導入
スマートバス停の導入検討
戦略4 持続可能な経営の確保
取組1 経営基盤の強化・経営の健全化
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- 市バス・地下鉄利用のきっかけ作り
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学校を通じて市バス・地下鉄の無料一日乗車券を児童・生徒に配布する等、若い世代の方々に将来にわたり市バス・地下鉄を利用していただくためのきっかけを作る取組みを継続して実施します。
バス・地下鉄お楽しみコーナー
1ねんせいはじめてきっぷ・中学3年生卒業おめでとうきっぷ
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- 大学・高校等との連携
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仙台市内の大学や高校等と連携し、オープンキャンパスや新入学生説明会等の機会に「学都仙台フリーパス」のPR等を行い、安全な公共交通による通学利用を促進します。
また、大学入学試験の際などに需要増に応じた運行を継続して行っていきます。
学生向けの公共交通機関利用促進
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- 沿線の地域、イベント、施設等との連携
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市バス・地下鉄沿線の観光地やお店等の地域情報やイベント情報を地元情報誌等と連携しながら魅力的に発信し、市バス・地下鉄を利用するきっかけを作っていくとともに、地下鉄施設や駅前広場等を利用したイベントの実施に協力していきます。
カメラ片手に気ままなバス旅
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- イメージアップ事業の推進
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映画・アニメ等の人気のあるコンテンツとの連携・協力により、お客さまにお愉しみいただける事業を実施することで、市バス・地下鉄のPR及びイメージアップを図り、利用促進につなげます。
バス・地下鉄お楽しみコーナー
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- 地元スポーツチーム等との連携
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地下鉄沿線に本拠地を持つプロスポーツチームと連携し、最寄り駅において駅装飾を行うことで、沿線の応援ムードを盛り上げ、試合会場への公共交通利用を促進します。
また、プロスポーツチームが所有するコンテンツとの連携により、市バス・地下鉄のPR及びイメージアップを図り、利用促進につなげます。
楽天シャトルバス運行
マスコットキャラクターのPR動画参加
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- 広告料収入の確保
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バス車内外、地下鉄車内、駅構内等を活用した広告について、広告媒体、料金及び周知広報等の見直しにより、着実な広告料収入の確保に努めます。
交通広告
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- 地下鉄の運賃水準の検討
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「東西線開業40年以内の累積欠損金解消」など、長期的な視点に立ちながら、地下鉄の運賃改定の時期や必要性について検討を行います。
地下鉄運賃の基礎知識
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- 企業債発行額の精査による
利息負担の抑制 -
収支計画を踏まえ、企業債を財源とする建設改良事業の絞り込みを行うとともに、国庫補助金等の活用できる財源の確保に努め、企業債の適切な新規借入に努めます。
また、企業債の借入期間及び償還方法等の精査を行い、利息負担の抑制を図ります。
企業債の借入実績
- 企業債発行額の精査による
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- 燃料費・光熱水費の
節減 -
競争入札により電力需給契約相手の選定を行うことによる電力費の低減、業務運用の改善、省エネ機器類の導入を通じて、燃料費や光熱水費の節減を図ります。
市バスにおける節電の取組み
地下鉄における節電の取組み
- 燃料費・光熱水費の
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- 投資の選択・集中
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将来の事業規模、乗車人員やサービス水準を見据えて、投資の選択・集中を行います。不要不急な事業の削減、設備の更新スペックの見直し、中古バス車両の購入等により投資の抑制を図り、持続可能な事業運営に必要不可欠な投資を計画的に実施します。
建設改良費の実績
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- バス運転業務の管理の委託の実施
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民間活力の活用と経営効率化に向けて、平成18年度からバス運転業務の管理の委託を実施しています。
外部委員を含めた「仙台市交通局市営バス事業の管理委託評価委員会」を設置し、受託者の実績等の客観的な評価を行うことで、経費節減と安全・安心なサービスの提供の両立を図ります。
市バス運転業務の委託状況
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- バス運転業務の管理の委託のあり方検討
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全国的な大型二種免許保有者の減少を受け、バス事業者における人材確保のための費用が上昇傾向にあります。交通局においても、近年、管理の委託費用が年間約2%ペースで上昇傾向にあり、徐々に経費削減効果が減少しています。こうした状況を踏まえて、今後の管理の委託のあり方を検討していきます。
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- 駅業務委託の実施
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民間活力の活用と経営効率化に向けて、平成27年度から地下鉄駅の管理業務の民間委託を開始しています。令和2年度時点で、南北線10駅、東西線10駅を委託しています。
応募事業者について専門的見地から評価を行い、受託事業者の適切な選定を行うことで、サービス水準を確保しつつ、経費削減を図ります。
地下鉄駅業務の委託状況
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- 利用状況に応じた運行の効率化
(一定エリアの路線廃止) -
仙台市では、地域のニーズや移動の実態、交通需要の動向など、地域の実情に応じた地域主体の移動手段である乗合タクシー等の地域交通の導入を進めています。市バスのお客さまが極めて少ないエリアにおいては、市バスと地域交通とで役割分担を行い、乗継ぎ等において連携を図りながら、路線バスから地域交通への転換を進めます。これにより、地域の移動を担う交通手段を確保しつつ、バス事業の経営改善を図ります。
令和3年4月1日路線廃止
- 利用状況に応じた運行の効率化
-
- 利用状況に応じた運行の効率化
(便数調整) -
市バス・地下鉄事業の効率性・採算性を改善するため、現行ダイヤの利用状況の詳細な分析を行い、ダイヤ改正において需要に応じた便数調整を実施し、運行の効率性向上を目指します。
市バスの取組み
令和5年4月1日減便
令和3年4月1日減便
地下鉄の取組み
利用状況に応じた運行の効率化
- 利用状況に応じた運行の効率化
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- 市バスの
運賃改定 -
現行の運賃水準のままでは、計画期間終期には資金不足比率が経営健全化団体判断基準の20%を大きく超過する見通しであることから、事業継続のために必要な増収を図るための運賃改定を実施します。
市バス運賃の基礎知識
資金不足比率とは
- 市バスの
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- 経営改善による
バスの一般会計補助金の抑制 -
地方公営企業の会計は、法の定めにより独立採算が原則です。
本計画の各取組みを推進することで営業収支の改善を図り、一般会計補助金の繰入額の抑制に取り組み、経営の自立性及び持続可能性を高めていきます。
バスの一般会計補助金の見通し及び実績
- 経営改善による
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- 各種企業債制度の適切な活用
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円滑な事業運営のための資金を確保する一方で、後年度の負担を過度に増大させないよう、各種企業債制度の適切な活用に努めます。
企業債の借入実績
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- icscaポイント制度の見直し
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新型コロナウイルス感染症の影響でバス・地下鉄の乗車料収入が大幅に減少する中、持続可能な経営を確保するためには、経営改善に向けたさらなる取り組みが必要であり、制度導入当初のIC乗車券の利用促進という目的は果たされたと考えられることなどを勘案し、icscaポイント制度の見直しを実施します。
基本ポイントの付与終了
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- 仙台市交通事業経営計画の見直し
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新型コロナウイルス感染症の影響が現計画策定時の想定よりも深刻かつ長期化していること等により、現経営計画のおける収支見直しと実際の状況に距離が生じていることから、経営計画の見直しの必要性と、その手法について検討を行います。
経営計画の見直し
取組2 人材の育成・確保
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- 安定的な人材確保
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積極的に事業内容や採用試験のPRを行うことで、事業量に見合ったバス運転手や駅務員、地下鉄運転士を確保します。
仙台市交通局職員採用情報
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- 次世代の職員の育成と技術の確実な継承
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研修や教育訓練等を通じて、各事業を支える人材の育成に取り組んでいきます。
また、ベテラン職員等から指導する立場に立つ職員を育成し、技術やノウハウの継承が行えるよう取り組みます。
市バスの取組み
地下鉄の取組み(令和3年度)
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- 業務への意欲を高めるための取組み
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職員の功績や努力を適切に評価し、模範的な職員を表彰し局内で広報することや、バスや地下鉄を利用された方から職員を賞揚する言葉をいただいた場合等に、局内通信等で紹介することで、業務への意欲向上を図ります。
また、職員から提案された業務改善意見に対して、プロジェクトチーム立ち上げにより、実現に向けた活動を行います。
市バスの取組み
事故防止コンクール等
接客・接遇コンクール
接客態度優秀職員の表彰
地下鉄の取組み(令和3年度)
安全・サービス標語
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- コンプライアンスの推進
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職員一人ひとりが、法令やルールを守り市民からの信頼低下につながる事態の発生を予防するとともに、市民ニーズや社会の要請に応えられるよう、各職場で意見交換会などを通じて、コンプライアンス推進の意識付けや啓発の取組みを行います。
交通局の取組み
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- ワークライフバランスの推進
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家庭と仕事の両立支援を行うとともに、超過勤務縮減の取組みを進めることで、職員一人ひとりのワークライフバランスの実現を目指します。
ワーク・ライフ・バランスの推進
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- デジタル技術の活用による事務の効率化
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勤務管理や文書決裁など、これまで書面による事務処理が多かった内部事務手続きについて、システムを導入し、デジタル技術の活用を進めることによって、組織全体の生産性・業務効率性を高めていきます。
デジタル技術の活用による事務の効率化