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平成30年度高速鉄道事業会計決算

 平成30年度の高速鉄道事業は,南北線と東西線とが一体となって十文字型の骨格交通軸を形成し,本市における基幹交通機関として市民生活において重要な役割を担うなかで,サービスの向上に取り組むとともに,利用促進や効率的な事業運営に努めました。

1.主な事業等
安全性向上

●平成30418日に発生した南北線の漏電による全線運休事故を受けた対応について

 原因となった構造上の問題点を解決する再発防止策を講じました。また,お客様へより早く正確な情報を提供するためのマニュアルの整備を行うなど、運行停止時における対応の見直しを行いました。

 〔防災&マナーガイドBOOK〕


●運行管理システムの更新

列車の在線情報,ダイヤ情報を基に自動で進路を構成する等,列車の運行の中枢を担っている運行管理システムの更新を実施しました。 

〔運行管理システム〕

●高圧受電設備の更新


乗客サービスの向上等
●駅舎内の階段段差明瞭化工事の実施(泉中央駅・八乙女駅・黒松駅・旭ヶ丘駅・五橋駅)  
階段段差を認識しやすいようにするため,階段の段差明瞭化工事を実施しました。
〔段差明瞭化(泉中央駅)〕

●駅舎内の誘導・案内設備の整備(触知案内図:泉中央駅・黒松駅,非常用警報装置:仙台駅・五橋駅)
 視覚障害の方が駅構内を移動しやすいようにするため,触知案内図を設置するとともに,聴覚障害の方が非常時に避難方向がわかるようにするため,非常誘導灯に点滅装置を追加するなど,障害をお持ちの方に配慮した誘導・案内設備の整備を進めました。


〔触知案内図(黒松駅)〕


〔非常用警報装置(五橋駅)〕

●駅トイレの全面改修(泉中央駅・勾当台公園駅・広瀬通駅・仙台駅)

入口の段差解消やオストメイト用設備を備えた車椅子対応トイレの増設を含めた全面改修を行いました。

  
〔オストメイト用設備を備えた車椅子対応トイレ(仙台駅)〕

●旅客案内設備の更新(泉中央駅~富沢駅)

 複数の外国語にも対応した運行情報や避難誘導情報等の提供を始めとした旅客案内設備の更新を行いました。


〔旅客案内設備(仙台駅)〕


●昇降機設備の増設・更新(増設:勾当台公園駅,更新:台原駅・北仙台駅・勾当台公園駅・長町駅・長町南駅)
 エスカレーターの増設・更新を実施しました。

  
〔エスカレーター(勾当台公園駅)〕

●IC乗車券システムの更新

「地下鉄東西線バスのりつぎ時刻表」の作成・配布 

交通局公式Twitterアカウント(仙台市交通局@sendaishi_kotu)での運行情報・イベント情報等のTwitter配信の開始



利用の促進

●バス・地下鉄利用のきっかけ作りのため,一日乗り放題となる無料乗車券「1ねんせいはじめてきっぷ」「中学3年生卒業おめでとうきっぷ」を配布

●駅構内を活用したスタンプラリーを始めとした様々なタイアップ事業の開催

●「バス・ちか祭り」の実施

仙台市交通局オリジナルグッズの販売

各種一日乗車券の発売

学生・生徒等を対象とした「学都仙台 市バス・地下鉄フリーパス」の発売

「地下鉄200円均一運賃」の実施

 ※令和元年10月より「地下鉄210円均一運賃」(仙台市ホームページ)となりました。

●バス・地下鉄・JR東日本・仙台空港鉄道・阿武隈急行の共通フリー乗車券「仙台まるごとパス」(運営協議会事務局ホー

ムページ)の発売

「せんだい市バス・地下鉄ナビ」(運賃等検索システム)の運用


2.営業実績

 平成30年度の乗車人員は,90,893千人(一日平均249,021人)と前年度に比較して2,535千人,2.9%の増となり,乗車料収入は15762百万円と前年度に比較して337百万円,2.2%の増となりました。


区分 21年度 22年度 23年度 24年度 25年度 26年度 27年度 28年度 29年度 30年度
乗車人員
(千人)
55,129 54,448 54,316 58,724 60,472 60,664 67,915 83,703 88,358 90,893
乗車料収入
(百万円)
10,257 9,998 9,913 10,704 10,943 10,909 12,059 14,747 15,425 15,762

(金額:消費税及び地方消費税抜き)


3.事業収支

 収益的収支においては,1897百万円の赤字となりました。これにより,当年度未処理欠損金9433千万円となりました。東西線建設に伴う企業債の償還や南北線の設備の維持・更新などにより,堅実な経営が求められる状況は続きますが,更なる利用促進と収入の確保に取り組みながら,適切な情報提供を含めたお客様サービスの向上と効率的な事業運営に努めてまいります。


(単位:千円)

区  分 平成30年度 平成29年度 増減
営業収益 17,256,858 16,890,333 366,525
 うち運輸収益 15,761,663 15,425,350 336,313
営業外収益 6,248,405 6,859,043 △610,638
 うち一般会計補助金 996,498 1,291,275 △294,777
特別利益 698 54,606 △53,908
収入合計 23,505,961 23,803,982 △298,021
営業費用 23,610,510 24,245,685 △635,175
 うち人件費 3,797,510 4,051,197 △253,687
 うち減価償却費 13,739,436 14,601,275 △861,839
営業外費用 1,792,120 1,891,423 △99,303
 うち支払利息 1,785,989 1,876,576 △90,587
特別損失 0 7,786 △7,786
支出合計 25,402,630 26,144,894 △742,264
営業収支 △6,353,652 △7,355,352 1,001,700
経常収支 △1,897,367 △2,387,732 490,365
当年度純損益 △1,896,669 △2,340,912 444,243
当年度未処理欠損額 94,329,197 92,432,528 1,896,669

※消費税及び地方消費税抜き

なお,決算書についてはこちらをご参照ください。

平成30年度高速鉄道事業会計決算PDF896KB)(仙台市ホームページ/別ウィンドウで開きます)
平成30年度高速鉄道事業会計決算の大要PDF:496KB)(仙台市ホームページ/別ウィンドウで開きます)


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